コミックグロウル月例マンガ大賞2024年5月期結果発表!!

◆2024年5月期 期待賞6作品選出!◆

この度は多数のご応募ありがとうございました!5月期の受賞者の方々はこちらです

一般部門
期待賞…賞金1万円

「LONG LONG LONG」
   RABURI

・あらすじ
年齢、睡眠時間、性格、趣味…そのほかエトセトラ。何もかもが真逆な恋人同士のエドウィンとノア。同棲して2年と半年、エドウィンは年下のノアにはまだ色々な可能性があることを考えて別れを切り出すが?


・編集部コメント
海外ドラマを観ているようなストーリーと画風を楽しめました。自分の作風がしっかり確立されている印象です。
全体的に淡白なコマ割りが作風に合っているとも言えラストシーンなどはコマ割りがシンプルな分ドラマチックさが増していましたが、ふたりの真逆さを描くシーンではもっと遊んだ見せ方をしても良かったと感じます。今回は男性同士の恋愛ストーリーでしたが、このほかにどのような可能性を秘めているのか気になりました。これからの投稿もお待ちしております!

 

 

「ピラニア」
   楓希田走る

・あらすじ
少年は夢の中で、綺麗な熱帯魚が泳いでいるかのように閉じ込められた大きな四角い氷に触れる。その日、気になる同級生・ニギツくんに、「俺を楽しませたらチューしてやる」と言われた少年は、夢で見た氷を実際に作ろうとする。


・編集部コメント
独創的な設定とキャラクターが醸し出す雰囲気が魅力的だった本作。一方で読者に伝えるという意識が十分には足りないように感じます。自分の中で感覚的に捉えた物語・キャラクターを一度立ち止まって人に伝える形で再構成できるようになると大きく変わるかと思います。次回作お待ちしております。

 

 

 

「カミドル」
   サカヤギ

・あらすじ
崖っぷちの芸能プロダクション社長・アヤネの前に現れたのは信心を求める神・テンメイだった! アヤネはテンメイをアイドルにすることで起死回生を、テンメイはアイドルになって信心を得ることを目的に奔走するサクセスコメディ!!


・編集部コメント
読みやすく、キャッチ―さのある作品でした。画力で押し切るポテンシャルはかなりあるのですが、決めゴマが決め切れていない部分ととまだ画力として発揮しきれていない部分があり、また物語のテンションが高すぎたのでもう少し弱めた方が万人に受けるタイプの漫画にできると思います。次回作をお待ちしております。

 

 

 

「青の滑走路」
   眞白伊熊

・あらすじ
校則に縛られず、自分の好きなように生きる女子高生、小熊祥子。はみ出し者の祥子はクラスメイトと反りが合わないようだが、とあることがきっかけで「真面目ちゃん」な学級委員の早山澪と接近して――。


・編集部コメント
正反対な女の子同士の触れ合いと醸し出されるイラストの雰囲気が好評な本作でした。一方で、ストーリーやセリフ部分に関しては、もう少し濃いめの味付けが欲しい印象です。キャラクター同士の強いやりとりやネーム構成の動きのある演出面などで、さらに深みが出ると、よりいい作品になると思います。次回作も期待しております!

 

 

「祖父とテニス」
   外島録

・あらすじ
ソフトテニス歴五年の主人公は今までにないほどのピンチに立たされている。ペアの足が不調、対戦相手から勝手に指定された闇ルール、そしてその対戦相手は……?


・編集部コメント
作品の設定にインパクトと面白さが詰まった本作。周りが高齢である中、様々な事を考慮しながらなんとかプレイしていく主人公の姿は常に一定の面白さがありました。キャラクター達が放つ技の絵が描き方は目を引きますが、それに対してキャラクター自体には目を引くほどの魅力が感じられなかった一面もあります。スポーツとして丁寧に試合を描くのか、キャラクター性の楽しさで勝負するのか、漫画としてどこを読者に楽しんでもらいたいのかを明確にした上で描けるとより刺さる作品になるのではないでしょうか。次回作にも期待しております。

 

 

 

「深海0.9メートル」
   山田コロ

・あらすじ
海にトラウマを抱え、学校の水泳の授業すらままならない洋介。そんな洋介になんとか泳いでほしい凪。凪が広めた噂から始まるやさしくて小さな冒険譚。


・編集部コメント
過去に縛られている洋介がその縛りから少し解放される様子を美しく自然な流れで描いた本作。読者目線を意識したネームの読みやすさに一定評価が集まりました。水(プール)の表現や、様々な角度で描かれるキャラのバランス、引き続き漫画を描き続けることで安定させられればより作品内容が読者に伝わりやすくなるかと思います。次回作にも期待しております。

 

 

 

「鬼の後継」
   ZENZO

・あらすじ
鬼の血を引く少年イッキは力の暴走を防ぐため、常に冷静でいるように努めていた。
そんなある日、イッキは幼馴染の律と共に妖怪に襲われてしまう。律には隠してきた己の力を振るうことを躊躇うイッキだったが——


・編集部コメント
作画コストの高いアクションシーンが盛り込まれた作画が好評だった本作。
課題としては青年向けの作画に見合ったキャラクター描写やテーマの選定が挙げられます。もっとキャラを掘り下げ、内面とセリフにこだわり、リアリティを突き詰めることで今よりもさらに素敵な作品を生み出せるはず。
次回作も期待しております。

 
最終選考作品

【一般部門】
・『ドリームコード』間宮・『WorkBeast』清水啓吾
・『花咲Blooming』双葉末月


【ネーム部門】
・『おもちは今日も口を滑らす』
あまゆき芳
・『ヵ族』田田田田

 


6月期の結果発表は7月末!
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